概要
宇宙人のメッセージ全般を見渡してみると、実は宇宙物理学から大きな影響を受けていることがわかる。
単刀直入に言うと、人類の宇宙物理学をネタにしているということだ。
したがって、宇宙人は地球上の宇宙物理学を超えるものではないことを示す。
現状
宇宙人によるメッセージやコンタクトの事例を示そう。
20世紀初頭の頃の有名な宇宙人コンタクティの内容を見てみると、太陽系内にそれぞれ宇宙人がいるという基本概念からなっている。金星人、土星人等である。
そのうち、プレアデス星団やシリウスなど数光年から数百光年以内から来たという宇宙人の時代を迎える。
少しエリアが広がってきたのかな?
ところが、銀河系内の数万光年から来たという宇宙人はまだ登場していない。
これは、当時の宇宙物理学の最先端がようやく島宇宙レベルの宇宙構造を論じ始めていたころであり、一般人はまだまだ、太陽系内の惑星空間や近隣の恒星まで宇宙観が常識だったのである。
また、太陽系内の各惑星についても探査機による調査が無かった時代であり、地上から望遠鏡だけで観測するレベルあり、まったく惑星のことはわかっていなかった。
月の裏側もだれも見たことが無かった時代だ。
「宇宙戦争」という有名なSF小説の影響で、本当に火星人がいるかも知れないと思っていた人達が大勢いた時代背景である。
そんな時代の宇宙人は、当時の地球人の宇宙観と同じことを言うのである。
そして、現代の宇宙人がチャネリングで言うことは、ビッグバンはもちろん、天の川銀河のどこそこから来たとか、管理しているなどど言う。ブラックホール、ワームホールなどにも言及している。
まさに、現代の宇宙物理学が研究テーマとしている題材が満載なのである。
事実
宇宙人は、地球の宇宙物理学を大変よく学んでいることは事実だ。
そうでなければ、その時代に合った宇宙用語や概念を使って説明できないからだ。
また、逆に、私たちが知り得る宇宙観以上のことにはなぜか触れない。
例えば、せめてダークマターやダークエネルギーというものの正体が何か?
そのヒントでも教えてくれる宇宙人がいてもよさそうであるが、そんな宇宙人はいない。
最近、宇宙が加速膨張していることが分かってきたが、それまでそんなことに触れた宇宙人もいない。
宇宙人のチャネリングは、その時代時代と同じ宇宙観でメッセージを送ってくるのだ。
仮説
宇宙人は、人類が理解し易いように時代に合わせたメッセージを送って来ているのだろうか?
おそらくそうではないだろう。
なぜなら、銀河団やブラックホール、ワームホールについて別に数式でむずかしく説明する必要はないのだから、やさしく概念的なことは説明しょうと思えばいくらでもできるはずだからだ。
宇宙が加速膨張していると一言触れても何の支障もないはずだ。
つまり、宇宙人は実は昔も今も宇宙人ではなく、地球人なのだ!
今のチャネリングで登場する宇宙人もおそらく地球人だと推測する。
なぜならば、現代の宇宙物理学が知る由もないことを説明できないからだ。
このように、私たちは身の回りの情報をその時代々の常識をベースに無意識に受け入れているのである。
そのため、過去と現代の宇宙人からのメッセージの違いに気が付かないのだ。
これでも、巷の宇宙人のメッセージとやらをワクワクして読むことができるのは、エンターテインメントだからなのである。
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