占いの矛盾

概要

占いには様々な方法があるが、その目的は概ね、

  • 未来予測
    • 災難や障害の回避
    • 人生のイベント(出会い、結婚、寿命 等)の時期を知る
  • 性格判断

である。

占いは、果たしてその目的を果たしているのか検証してみよう。

現状

まず最初に、未来予測の目的を果たしているだろうか?

実は、未来予測は矛盾(以下)を抱えているのだ。

  • 予測された災難や障害が予測通りに実現した場合は、占いは当たったが災害や障害の回避の目的がかなっていない
  • 予測された災難や障害が実現しなかった場合は、ハッピーだが占いの予測は外れたともいえる
  • (でたらめな災難と障害の予測が全て外れることと区別がつかない)
  • 予測された幸せになる未来が実現した場合は、占いは当たったが占う意味が薄弱になる(占いに頼らずとももともと幸せになる予定だったからである)
  • 予測された幸せになる未来が実現しなかった場合は、占いは外れたことになる

というわけで、占いの未来予測はどんな結果になってもその目的を果たすことができないのだ。

 

次に、性格判断の目的は果たしているだろうか?

性格判断は、目的以前に無意味なものだ。

その理由は以下の通り。

  • 人の性格をグループ分けできるほど、性格は単純ではないこと
  • 性格の表現は各個人が都合よく捉えるため意味がない(例えば「あなたは、人の気持ちを察する性格ですね」と言われれば、誰でも程度の差はあれそう思うだろう)
  • 性格がわかることによるメリットはあまりない(例えば「あなたは、怒りっぽい性格です」と分類されて、どうなると言うのだろう?肯定か否定するだけだ)

事実

上記現状で示した矛盾は、普通だれも認識していないと思う。

認識していたら、占ってもらう気などあまりおこらないだろう。

しかし、昔も今も占い業界は盛況である。

なぜ、占いは人気があるのだろう?

それは、占い師がある種カウンセリング的な技術に長けているからだと推測する。

行列ができる占い師の話を聞くことがあるが、その評判は占いが当たるというより、むしろはげまされたり、ときには厳しく叱ってくれることが上手な良き相談相手となる占い師であることが多いようだ。

そのせいか、人気ある占い師はどこか肝っ玉母さんのようなおばさん占い師が多い(ような気がする(笑))

仮説

未来予測に論理的矛盾がある以上、占いを楽しむことは自由だが、重大な人生を決める手段としては利用しない方がいいだろう。

性格判断が目的ならば、わざわざ占い師に占ってももらうほどのことでもなく、本や書籍での自己占いで十分だと思う。

なお、占い=カウンセリングと割り切れば、話術の上手な占い師と会話することは楽しいし元気が出るのでお勧めかも知れない。

もちろん、占いの結果はあまり気にしないということで。

 

各占いの手法については今後それぞれの記事をアップする予定である。

コメント

  1. […] 実際に優れた占い師がいることは個人の経験で否定しないが、そもそも占いは根本的な内部矛盾を抱えているため(記事「占いの矛盾」参照)占いで未来予測することはあまりお勧めしない。 […]

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